経営理念「創造的行動力による社会への貢献」を進め、長期ビジョン「真のグローバルサプライヤーとして社会から必要とされる企業」を目指します。
当社は、2024年4月に中期経営計画「Change for Growth 2026」をスタートいたしました。新型コロナウイルス感染症の世界的流行や資源エネルギー価格の急騰、地政学リスクの高まりなど、変化の激しかった前中期経営計画期間の経験と課題を踏まえ、改めて収益力の向上を図ると同時に、資本効率の改善を進め、企業価値のより一層の拡大を目指していくこととしました。
本中期経営計画では、それぞれの事業と地域の特性を踏まえ、収益力の回復と強化を目指すことを重要課題としており、その実現に向けて、まず、事業部制から事業本部制に移行し、各事業本部内で効率的な利益確保を目指しています。押出事業本部(生活資材事業部、産業資材事業部、建築土木資材事業部)は、基礎技術や生産工場の共通性などを生かしたコストダウンの推進、そして同時に製品構成も見直し、効率的な利益確保を実現させ、収益力の強化を図ります。ビーズ事業本部(高機能材事業部、グローバル事業部、EPS事業部)では、グローバル展開しているARPRO®(発泡ポリプロピレン)のさらなる技術の追求に加え、他技術との複合化も含めた用途の拡大を目指します。そして、成長が期待される新興国への生産地域の拡大や、グローバルでのブランド力強化を図ります。また、将来の事業領域の拡大を見据え、研究開発本部を従来の二研究所体制から研究分野ごとのユニット制に改組し、機動的で柔軟な研究体制としました。既存の事業部門に属さない分野の開拓を担う新事業開発本部と研究開発本部とのさらなる連携強化も進めていきます。
そして、事業収益力の強化に加え、本中期経営計画では、資本効率の改善も重要課題と位置付けています。戦略投資を継続するとともに、一層の資本収益性向上を図るために、財務健全性を意識しながら資本構成の最適化を進め、必要に応じ有利子負債の活用も行い、さらに株主還元の充実を図っていきます。
当社は、食品容器や各種包装材、建築資材や土木資材、自動車用途をはじめとする機器部品・部材など、さまざまな分野に製品を提供しております。また、欧州、北南米やアジアまで、グローバルに事業を展開し、それぞれの地域の特性に合わせた事業活動を行っています。今後も引き続き、新製品や新規グレードの充実による高付加価値製品の拡大、事業領域と事業地域の拡充を進めていく所存です。
発泡プラスチックの持つさまざまな特性を生かし、世界中に豊かな生活を広げ、また持続できるように、経営方針“Deliver with WOW!”のもと、より一層の努力を積み重ねてまいります。これからもJSPグループにご期待ください。
2024年4月
代表取締役社長
大久保 知彦