社員を知る生産技術

魚箱容器を主に基礎検討~量産化をリード。鮮度を大切にする日本の食文化を支える

Y.K2015年入社

工学研究科応用理化学系専攻卒(修士課程)

INTERVIEW

#01 入社の決め手は?

化学系の製造職に
就きたい思いに、
JSPがヒット

学生時代はプラスチックのリサイクルとして、ポリスチレンやポリプロピレンなどを対象に触媒を使って分解させる化学工業的な研究を行っていました。その流れで化学系の技術職に就きたいと思って業界にアンテナを張っていたところ、一番にヒットしたのがJSPでした。東証一部上場という会社としての安定感に加え、「発泡」という特殊技術に特化しているのは、他にない特徴で面白そうと感じました。さらに大学で行われた会社説明会で、自動車や建築、食品業界向けにさまざまな製品と高い技術力があると知ったことが決め手になりました。

#02 生産技術の仕事とやりがい(ワクワクする瞬間)は?

1から100に持っていけるのが
仕事の醍醐味

私の所属するEPS事業部は発泡ポリスチレン原料を基に、水産業向けの魚箱容器を主に、建材土木分野の断熱材、自動車や家電の緩衝材なども供給しています。生産技術部の中に製造技術と応用技術の2グループがあり、私たち製造技術がポリスチレンの重合・基礎検討から量産検討までを担当し、応用技術が発泡成形に加工する部分を担当しています。さらに両グループともお客様先での評価も行います。既存製品の改良と新規製品の開発として、ラボスケールから量産スケールにいかに持っていくか、基礎である 重合検討が大命題になります。
また社内外の加工性評価として、量産試作に立ち会うことも度々あります。基礎検討から行いお客様のところに持っていった結果、厳しい評価を受けた場合は次の試作にフィードバックし、逆にお客様の難しい要望に対応し、ブレークスルーを果たし感謝されたときは達成感を感じます。
魚箱は小さなサンマ用と大きいシャケ用では軽量性や強度も異なり、他にも用途に応じて数え切れない種類があります。当事業部は樹脂の重合という化学反応により、素材として新しいものを生み出せる点が面白いところです。ゼロから1を生み出すのが研究開発とすれば、1から100に持っていけるのが私たち生産技術の仕事の醍醐味だと感じています。

#03 今後叶えたい目標や、将来ビジョンは?

自分たちの成し遂げた独自技術を
後世に残したい

「発泡」材料は同じ原料でも発泡倍率によって重い⇔軽い、硬い⇔軟らかいなど、違った性質が生まれますし、成形加工によって多種多様な製品を生み出せる可能性の大きさが魅力です。例えば市場で見かける魚箱は断熱性や軽量性によって、美味しい魚を鮮度の良い状態で運びたい、早く食べたいというニーズに合致します。いわば日本の良き食文化を育む意味もあるわけで、将来は付加価値の高い発泡容器とそのために成し遂げた独自技術を、ぜひ後世に残したいと思います。
また仕事は一人ではできないことも痛感します。グループ長や現場オペレーターはもちろん、他部署とも密にコミュニケーションを図ってこそ改良や新製品誕生につながります。EPS事業部の生産技術は、重合にも深く関わる開発的要素も濃い仕事です。重合は化学反応を起こし素材を創り出す仕事なので、こうした仕事ができることをやりがいに感じる方と一緒に素材開発に挑戦していきたいと思います。