発泡プラスチックでつくる
発泡プラスチックという素材は断熱性や緩衝性に優れる上、
特殊処理を施すことでさまざまな機能を付与できます。
あらゆる可能性を秘めた発泡プラスチック。
発泡プラスチックでつくる未来のまちはどんなふうになっているんだろう?
保温、保冷、撥水性に優れる発泡プラスチックは住宅の断熱材として使用され、高い省エネルギー効果を発揮しています。断熱性は言うまでもなく、施工性や可搬性も高いため、将来、丸ごと発泡プラスチックの家だってできるかもしれない。冷暖房いらずで、電力不足も一気に解消されるかも!
プラスチックに空気を含ませるという製法から、単位容積あたりの原料使用量が少なく「軽い」発泡プラスチック。さらに特殊処理を施すことで帯電防止性をはじめとしたさまざまな機能を付与することができます。その特性を活かして液晶パネルの保護にも使われています。将来、スクリーン自体が発泡プラスチックになる日が来るかも!
燃料使用量を抑えるため、軽量化が望まれるロケット。とはいえ、ただ軽いだけではなく、宇宙空間のような高真空に耐えられる強度や耐久性も重要です。JSPでは発泡プラスチックと樹脂を組み合わせた軽く強い部材がつくれるので、いつかはロケットの機体に搭載されるかも。宇宙旅行時代の到来は発泡プラスチックにかかっている?!
発泡プラスチックは通常のプラスチックの半分以下の重さで同程度の強度を有します。さらに土と比較すると、軽さはわずか1/100。その特性を活かして、すでに道路の軟弱地盤補強などにも使用されています。もっと軽く、もっと強度を高めることができれば、将来、洋上都市の地盤として、発泡プラスチックが活躍する日がくるかもしれない。
高い軽量性を有する発泡プラスチックは自動車の内装材として使われ、燃費の向上やCO2削減に一役買っています。十分な強度を確保した上で、極限まで軽量化することができれば「空飛ぶ車」だって夢じゃない。SF映画でしか見たことがなかった景色を、発泡プラスチックが実現するかもしれない!
発泡プラスチックは外部からの衝撃エネルギーを吸収して、素早く元の姿に戻る優れたクッション性で、家電製品や陶磁器、果実など、さまざまな分野の包装資材として使われています。防水・防湿性などさまざまな機能も付与できるから、どんな環境下だろうと、未来の道がどんなに曲りくねっていようと、製品を安全に届けることができます。
生分解性プラスチックを原料として使用することで、捨てても土に還る発泡プラスチックをつくることだってできます。食品トレーやカップ麺の容器、コンビニの弁当容器など、食品分野だけでもありとあらゆるところで使われている発泡プラスチックだからこそ、ごみのないきれいなまちづくりに貢献します。
発泡プラスチックでつくられた特殊なブロックは、透水性や作業性に優れているので野菜の栽培にも適しています。回収してリサイクルすることで何度でも利用でき、環境にもやさしい。天候や環境に左右されずに安定して食料を供給できるようになれば、将来の食糧問題を解決するカギになるかもしれない?!